しこ

しこ
I
しこ【四庫】
中国で, 経・史・子・集の四部の書物を収めておく書庫。 唐の玄宗のときに建てられたのが最初。
II
しこ【四股】
〔「醜(シコ)」の意か〕
相撲の基本動作の一。 両足を開いて構え, 膝に手をそえて足を交互に高く上げ, 力をこめて踏みおろすこと。 力足(チカラアシ)。

「~を踏む」

III
しこ【四胡】
中国の擦弦楽器の一。 材質と形は二胡(ニコ)に似るが, 二胡より大形で四弦。 同音高に調弦した各二弦を同時に擦奏する。
胡琴
二胡
IV
しこ【四顧】
(1)あたりを振りむいて見ること。 四方を見回すこと。

「自分は座して, ~して/あひびき(四迷)」

(2)まわり。 四辺。

「満眼荒涼として~人声なく/花柳春話(純一郎)」

V
しこ【市賈】
市場の商人。 あきんど。
VI
しこ【指呼】
(1)指さして呼ぶこと。
(2)呼べば答えが返るほどの近い距離。

「~の中(ウチ)」「~の間(カン)に望む」

VII
しこ【指顧】
(1)指さしてかえりみること。

「眼界壮宏真に~に堪へず/日本風景論(重昂)」

(2)転じて, 指図すること。

「婁々其~に応ぜしむるに足り/日本開化小史(卯吉)」

(3)「指呼(シコ)」に同じ。
VIII
しこ【矢壺・矢籠・尻籠】
矢を入れて携帯する道具。

「~の矢, 筈下りに負ひなして/義経記 5」

IX
しこ【醜】
〔多く名詞の上に付いて用い, また「しこの」「しこつ」の形でも用いる〕
(1)醜悪なものや嫌悪感を起こさせるものをののしっていう語。 くだらない。 役に立たない。 馬鹿な。

「うれたきや, ~ほととぎす/万葉 1507」

(2)自らを卑下したり自嘲していう語。 つまらない。 つたない。

「~の御楯と出で立つ我は/万葉 4373」

〔記紀の「アシハラシコヲ」など名前に用いられたものは, 醜悪なものを好んで名付けた古代の命名法の一〕
X
しこ【飼戸】
律令制で, 馬寮(メリヨウ)に属し, 馬の飼育・調教や穀草の貢納などに従っていた民戸。 かいべ。
XI
しこ【鯷】
〔「ひしこ」の転〕
カタクチイワシの異名。

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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